同居のススメ

新聞を読んで

昨日の新聞に2040年には65歳以上の単身高齢者が現在よりもさらに増え、全国で40%に上るという記事がありました。

東京・大阪のような都市部が特に多いらしいです。逆に山形などの田舎と言われる地方都市では2世帯、3世帯で暮らす人が多いので、そこまで増えないという予想みたいでした。

これから先、出生者数は減り、高齢者が増えるというのは当たり前ではありますが、10人に4人が一人で生活する世の中になってこれば、孤独死なども増え、社会はますます孤立化してきます。

高齢者が一人で暮らせているうちはまだいいですけど、それには限界がある。

今高齢者と暮らしていない若い人にはきっと想像もつかないでしょうが、70歳を過ぎてくると出来ないことが増えます。

高齢者と暮らすということ

うちは96歳で亡くなった義祖父と91歳で施設に入っている義祖母と70歳の義父と61歳の義母と数年前までは3世帯で暮らしていました。

96歳まで生きた義祖父は亡くなる1年ほど前までは家で生活をしていました。

ですが、耳も聞こえにくく、足腰も弱ってきていたので、トレイに間に合わないことも多々ありましたし、自力で生活をするのは難しかったです。

91歳の祖母は1年前に施設に入りました。

足腰が動かなくなってきて部屋で車いす生活を送るようになったのがその1年前。

それまでも病院や買い物には自分ではいけないので家族が付き添うことが何年も続きました。

70歳の義父は足腰が弱ってきています。

まだまだ現役だと本人は思っていますし、努力をしてくれていますが、疲れることが増えてきました。

またたぶん今までだと簡単に出来ていた書類関係のものも、ミスがあったり、手間と感じるのか後回しにしがちです。

61歳の義母は若年性認知症と診断されており、現在も刻一刻と症状は進んでいます。車も手放したのでどこかへ行くにも誰かが連れていかなけば行けませんし、今では人の話のほとんどが理解できないため、行政の手続きなどは本人ではまったくできなくなりました。

家族が年を取るということは、身近で見ていないと実感がわかないです。

私は同居をするようになってから身近で義祖父母や義父を見てきました。

1年前出来ていたことが出来なくなるというのは不思議なことではなくて、当たり前です。

年を取り、介護が必要だなと感じるのは本人ではなく、周りの人間です。

本人が手続きが出来るわけでもないし、やりたいと思っているわけではありません。

車の運転も、本人はいつまでも大丈夫と思っています。

でも、それを危険だなと思って止めようと説得するのは周りです。

でも本人と周りとの距離があると、危険に気づくのも、見守りに気づくのも遅れがちです。

近くにいるからこそ、まだ出来ることがあるということにも気づけるし、もう難しいんだなということにもいち早く気付ける。

どれだけ社会保障が進んでも、それに気づく人が近くにいなければそれを利用することもできません。

ここ数十年で同居は少数派となり、独立した子供が実家から離れて新しい土地で家を買うことは普通になりました。

それは時代の流れだから、間違っているわけでもありません。

でも今、こういう高齢化社会という時代の流れの中にいて、またその形が変化してもいいように思うのです。

私は同居が今後増えることによって、高齢者にとっても家族にとってもどちらにもメリットがあると考えます。

同居をすることのメリット・デメリット

親と暮らすことにはメリット・デメリットがあります。

一人で暮らすことにも、遠く離れて核家族として暮らすにもメリット・デメリットがあります。

同居のメリットはきっとその家庭によっても違うと思います。

家賃が浮く、子育てを手伝ってもらえるという人もいれば、家に誰かがいてくれて安心だという人もいる。

デメリットとして監視されているようだ、口出しされる、ストレスを感じるなどもあると思います。

でもそれは本当に家庭に寄ります。

高齢者のほうも、子供世帯のほうも、いいこともあるし悪いこともある。

同じ家で程よい距離を保てれば、お互いにいい関係を気づければ、この高齢化社会の中で、一番安心して暮らせるのではないでしょうか?

今までのような同居スタイルではなくて、新しい同居スタイルが出来れば、多くの人がハッピーになれるのに。

そう思います。

がしかし、それがなかなか難しいことだとも思います。

なぜならそれは本当にその人たちそれぞれとの関係によるから。

うちの場合の同居スタイル

我が家は同居をして8年目になります。

はじめは義祖父母もいて義妹もいて家族7人の3世帯同居でした。

私が嫁ぐまで、この家はそれぞれのことにあまり口出しをしないという習慣があったようで出かけるときもどこへ誰と行っているのかもしらないのが普通でした。

また家が広いので、顔を合わさないこともざら、挨拶をしないことも普通だったようです。

私は実家の習慣の違いに驚きましたが、挨拶と行先くらいは伝える方が何かあったときにいいと思い率先して義祖母と義父と会話をしていました。

そうするといつの間に主人も義妹も出かけるときにどこへ行くとかを言うようになり、挨拶もちゃんとできるようになりました。

普段仕事で忙しい彼らは義祖父母や義父母と話す時間は少ないですが、少しずつ会話も増え、家族でコミュニケーションを取ることが出来てきました。

たぶん、今までの会話のない家族でもまぁまぁうまくストレスなくやってきていたとは思います。

私という異分子が入ったことによってもしかしたらストレスを与えていたかもしれませんが、今思うとそういう家族の何気ない会話というのは、だんだん年を重ねていく家族の中でないよりもある方がいい。

年を取って頑固になったり、物忘れが多くなり同じ話を何度も繰り返すようになるのは皆、当たり前ですが、元気な頃の様子を知っているとしょうがないなとか、あぁこの話なのかと理解してあげられます。

相手のことをよく知らない、わからない状態で年を取ったから面倒をみてくれと言われたとしたら、きっとそういう部分にイライラしたり、自分ばかりがしてあげる立場になってしまい、自己犠牲感が強くなりがちです。

でも、若いうちに同居をして、持ちつ持たれつの関係を築いていれば、相手が年を重ねてできないことが増えても、そういう時期だよねと受け入れができます。

 そういう関係の構築にはやはりある程度の年月が必要で、お互い年を取ってからではなく、若いうちからのほうが私はいいのかなと思います。

私が考える同居の心得

①子世帯・親世帯普段何をしていても口を出しすぎない。

②夕食は一緒に普段からコミュニケーションを取る。

③手伝えることは手伝う。

④やってもらって当たり前ではなく、感謝する。

⑤必要以上に一緒に出掛けたりはしない。

要はほどよい距離感を保つということです。

別に同じ家屋に住まなくても敷地内同居でも一緒です。

あまり口出ししすぎるとうっとおしくなるのは当たり前です。

お互いに必要な部分では協力し合えばいいので、それ以外の部分ではある意味距離を持って接することが出来れば、一番良い関係が築けます。

若いうちに親に手を貸してもらったのなら、それを親が年を取ったときに返せばいい。

親は子世帯が困っているときに手を貸してあげて、自分たちが年を取ったときに手助けしてもらえばいい。

まったくお互い支え合ってこなかった人が急に一方だけに支えを求めてもそれはうまくいきません。

誰だってそんなの嫌ですよね。

自分がされて嫌なことはしない。

ある意味ギブアンドテイクだと私は思っています。

今助けてもらっている部分、助けている部分、それはすべて、今までの関係の上で成り立っています。

何もない状態から求めるのではなく、お互いに関係性を作ることを早くから初めて、老後に備えるべきです。

若いうちはお金がない人は同居をすることによって親に助けられるかもしれません。

そうしたら労力の部分で恩返しをすればいいのです。

都会ではなかなか家が小さくて難しいかもしれませんが、田舎では大きな家も多いのでリフォームをして十分な距離感を保てる家で2世帯3世帯と暮らすことも可能です。

介護なども一人で担うのではなく、家族で協力し合うことでストレスも軽減され、いろんな道が見えてきます。

親が年を取ってから一緒に暮らすよりも、もう少し時間に余裕をもって、同居を始めてみてはいかがでしょうか。

家族の在り方によってお互いの老後もまた変わってくる時代がやってきます。